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為替モーニング東京市場2024年11月27日

2024年11月27日
(コラム執筆時間:09時07分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円152.50~154.00
ユーロ円159.80~161.30
ユーロドル1.0400~1.0550
豪ドル円98.50~100.00
相場状況の振り返りと今後の展開予想

トランプ米次期大統領が中国・カナダ、そしてメキシコなどに対して追加関税を課すとの言及を受けて、マーケットには衝撃が走っている。米国は内需拡大を元に関税引き上げ策に臨んでいるが、既にメキシコは報復関税を言及しており、世界経済への影響は計り知れない情勢にある。そんな中、米国株式市場は連日のように史上最高値を更新しているが、他の株式市場では終始軟調に推移しており、米国の一人勝ちの状態にある。そしてFOMC議事録が公表されたが。FOMC委員は段階的な利下げを幅広く支持していたことが明らかになっており、概ね想定通りの内容ではあるが、FRBの認識と一致していることもあり、基本的には米国債利回りの高止まりを背景にドルを買い戻す動きは健在と言える。ただ明日の米感謝祭を前にしてドルロングの調整売りも散見されており、安易にどちらにも仕掛けづらい状態にある。引き続き相場が大きく動意づいてからの始動が賢明であろう。

一方、米債券利回りが高止まりしているにもかかわらず、ドル円は円高基調を強めている。ただ持続的な円高が続くならば、日銀の円安阻止への圧力が緩和されると同時に、利上げペースが緩和される可能性も強く、過度な円高局面も描きづらい状況にある。引き続きレンジ幅ドル円152.50~154.00円を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ECBの利下げ観測を背景に、ユーロドルは戻り売りが優先されている。ただ日米金融政策の不透明さも手伝っており、試行錯誤が続いている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0400~1.0550まで拡大し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、152円台半ば前後から押し目買いと共に、154円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.04前後から押し目買いと共に、1.05台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円154円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は153円台半ば割れから買いを随時実施しており、現状では152円台半ば前後から少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、米ドル主導の展開は否めない。それでもECBの利下げ観測を背景に、戻りの鈍さが意識されている。引き続きユーロドル1.04台半ば割れから押し目買いと共に、1.05台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円152円台半ば前後ではロング、154円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は160円割れから押し目買いと共に、161円半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は98円台半ば前後から押し目買いと共に、100円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.80154.50
ユーロ円159.30162.00
ユーロドル1.03501.0600
豪ドル円98.00100.60

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.80154.50
ユーロ円159.30162.00
ユーロドル1.03501.0600
豪ドル円98.00100.60
現在のポジション
ドル円ロング50,000☆153.00(SL152.50売り)
ユーロ円ロング50,000☆160.50(SL159.80売り)
豪ドル円ロング50,000☆99.00(SL98.50売り)
2024年11月収支経過 (11/01~27日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥130,000
ユーロ円-¥75,000
ユーロドル-¥137,100(-$850)
豪ドル円+¥85,000
前日の売買 東京市場
出来ず Nothing done
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り50,000155.00(SL155.50買い)
ドル円買い50,000☆153.00(SL152.50売り)
ユーロ円売り50,000162.50(SL163.00買い)
ユーロ円買い50,000☆160.50(SL160.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0550(SL1.0600買い)
ユーロドル買い50,0001.0400(SL1.0350売り)
豪ドル円売り50,000100.50(SL101.00買い)
豪ドル円買い50,000☆99.00(SL98.50売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000154.00
ドル円買い50,000152.50(SL151.80売り)
ユーロ円売り50,000161.30
ユーロ円買い50,000159.80(SL159.30売り)
ユーロドル売り50,0001.0550(SL1.0600買い)
ユーロドル買い50,0001.0400(SL1.0350売り)
豪ドル円売り50,000100.00
豪ドル円買い50,00098.50(SL98.00売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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