西本豪のFX初心者⇒中級者の教科書
リスクオンとリスクオフで相場を分析する方法とは？
皆さんは、相場には『リスクオン』と『リスクオフ』の2種類があることについてご存知でしょうか？
今回は、そんなリスクオンとリスクオフについて、ちょっと専門的な分野のお話も加えながらお話しさせていただきたいと思います。
リスクオン・リスクオフとは？
リスクオンとは？
リスクを取るとは、例えば「ちょっと、あの会社は経営状況が危ないけれど、景気も良いし、配当も良いから株を買っちゃおう！」という、いわゆる投資家が強気で相場を張っている状況を指します。
つまり、投資家たちがイケイケドンドン状態にて投資している状況のことを指します。
リスクオフとは？
例えば、「今まであの会社に投資してきたけど、景気が悪くなってるし先行きも分からないから、ここは持っている株を売ってしまおう！」と考えている状況です。
お察しの通り、投資家たちは財布の紐を締めている状況のことを指します。
リスクオンとリスクオフは6種類？
リスクオン・オフの相場とは？
そのためリスクオン・オフが2種類と相場が3種類なので、その組み合わせは全部で6種類あることになります。
リスクオンオフと相場関係
| 相場(米ドル円相場の場合) | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 上昇局面 | 調整局面 | 下降局面 | |||
| リスクオン | リスクオフ | リスクオン | リスクオフ | リスクオン | リスクオフ |
| 超強気 | 強気(超強気) | 強気 | 弱気 | 弱気(超弱気) | 超弱気 |
『強気』『弱気』という風に書かれているものは、「投資家がその通貨ペアに対してどのように思っているのか？」その心境について意味しています。
強気は『買いの意識が強く』、弱気は『売りの意識が強い』という風にお考えいただければと思います。
リスクオンオフと相場関係のポイント
気をつけていただきたいのは、たとえ市場全体が「リスクを積極的にとりに行こう！」というリスクオンの状況になっていたとしても、通貨の動きとしては『上昇・調整・下降の3種類の状況になってしまう』という点です。
というのも、市場全体がリスクオンやリスクオフの展開になっていたとしても、他の通貨ペアや株、または債権や商品先物などで、極端な動きが発生してるケースがあり、市場全体のムードよりも、個別の影響度を重要視することも珍しくないためです。
そのため、注目すべきは市場全体のリスクテイクの動きと、自分が追いかけている通貨ペアの動きの連動性による『強弱の判断』だとお考え下さい。
お話をさせていただいてる西本が、ご寄稿させて頂いているマネーパートナーズさんの公式口座開設です。
実戦でリスクオンオフを考える
それでは、以下のドル円チャートをご覧になっていただければと思います。
●問題
上記のようなドル円チャートで、ニュースによるとどうやら市場全体はリスクオンとなっていると分かりました。投資家の心理状態はどのようなものになっていますか？●答え
『超強気』リスクオンの相場で、しっかりドル円チャートも上昇しているので、市場全体のムードとドル円相場を見ている投資家の意思が一致していることを表しています。つまり、ドル円は超強気な状況となっていることが考えられます。
また、相場の強さについては、過去の記事『初心者トレーダーは為替チャートを並べてみよう！』を参考にしていただけるとさらに分かりやすいと思います。
●問題
上記のようなドル円の相場展開で、市場全体としてリスクオフになっているとのニュースが流れました。投資家の心理状態はどのようなものになっていますか？●答え
『弱気』ドル円相場に対して影響するものとしては決定打がないものの(トレンドが出てないため)、市場全体はリスクオフの弱気に傾いているという状況です。今後、ドル円の動きに方向性が無いようならば、市場のリスクオフの動きに連動して下げてくることが予想されます。
まとめ
今回は、リスクオンオフと相場展開さらに投資家の心理についてお話しさせていただきましたが、何故このようなお話をさせていただいたかお分かりになりましたでしょうか？
FXをやっていると、どうしてもドル円だったらドル円、ユーロ円だったらユーロ円チャートばかり見てしまい、株や国債など投資家全体について見ることを忘れてしまいがちになります。
相場の格言である『木を見て森を見ず』ではありませんが、実は、リスクオン、リスクオフの考え方から相場全体を見通すことができますので、是非、中級トレーダーになるために、こうした感覚を養っておいていただければと思います。
本日も最後までお付き合いいただきまして本当にありがとうございます。
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